Daz Studioで最初の障害として、服の変形があります。
最近Daz Studioを使っていたので変形とか一部を動かしたりするツールを覚書。
以下について簡単にまとめます。
基本機能のdForce、Push Modifier、D-Former、Wind nodeの4種。
有料プラグインの Mesh Grabber、dForce Magnetの2種。
元画像として箱と手元にあったタオルを置きます。
dForce
物体に物理演算をさせる変形です。
まずコンポーネントを追加します。UnityでいうRigidbody。
変形したいオブジェクトを選択して上部の「Edit→Object→Geometry→Add dForce Modifier: Dynamic Surface」で追加。
Simulation SettingsタブのSimulateボタンで物理演算し始めます。
簡単にリアルな形に変形できますが、多少時間がかかります。
箱のない部分に垂れ下がるようになりました。
物体同士の干渉で爆発することもあります。
Push Modifier
法線方向(物体表面からの垂直方向)に膨らませる機能です。
変形したいオブジェクトを選択して上部の「Create→Push Modifier Weight Node」で追加。
Node Weight Map Brushツールを開いて「Add Map」する。
追加されたPush Modifier Weight Nodeを選択して、右クリックから「Geometry Selection→Select All」→「Weight Editing→Fill Selected」で0%にする。
これで範囲選択できるようになったので、膨らませたい場所をドラッグします。
オブジェクトが重なった状態、穴の開いた服などの修整に使えます。
法線方向に膨らむ性質上、織り込まれた、制服スカートのプリーツのようなものには使えません。
というかちょっとしわがあればおかしなことになります。
手順も複雑で扱いも難しい。
D-Former
dForceと似た名前ですが全くの別物です。
変形したいオブジェクトに「Create」→「New D-Former」で追加します。
オブジェクトにBaseとFieldが出てきます。
Base下のオブジェクトを動かすことでField内の物体が動きます。
ただし、服などはFieldが初期ポーズの場所に反映されるので、初期ボーズで変形してからポーズを付けることになります。
Propを簡単に変形させたいときに使えます。
Wind node
dForce演算で風を吹かせます。
「Create→New dForce Wind Node」で追加。
直感的でわかりやすい。
ただ服の密集した場所とかに吹き付けると高確率で爆発を引き起こす。
市販プラグイン / Mesh Grabber
https://www.daz3d.com/mesh-grabber-win
D-Former の進化版です。
複数個所の指定や、細かい値が設定できます。
ポーズ設定後に動かせるのが一番いいところですね。
めくるといった動作は苦手で、どうしてもゴムのように伸びる動きになります。
動かすツールでなく変形ツールだと思いましょう。
最終的な微調整に便利なツールです。
市販プラグイン / dForce Magnet
https://www.daz3d.com/dforce-magnet
最初に紹介した物理エンジン dForce を使ったプラグインです。
いきなり引っ張ると破綻するので Timeline 上でゆっくり動かします。
Simulation Settings の Frames To Simulate を Animated(Use Timeline Play Range)に変更してから Simurate します。
いろいろなことが可能ですが、dForceが必須なのでdForce特有の悩みも考えないといけません。
現状これでしかできない変形が多いので個人的に必須プラグインです。
他にも色々ありそうですが、とりあえず触ったことのあるものだけ書きました。
dForce Magnetをメインで使って、Mesh Smoothing で直せない穴は Push Modifier か Mesh Grabber で直すようにしてます。